矯正治療時の痛みは、歯にかけられた矯正力による、歯周組織の炎症反応によって引き起こされるものとされています。この炎症過程におけて化学物質である発痛物質が放出され、それが中枢に送られ痛みとして認知されているのです。
 さらに矯正治療時の痛みはこのような化学物質が関与しているだけでなく、矯正装置という物理的な形状によっても引き起こされることもあります。すなわち、装置による頬粘膜や口唇の擦れ、裏側の装置での舌への痛みや違和感も起 りうる可能性があります。ここではこれらをまとめて“痛み”と総称していくことにしたいと思います。
  それでは、矯正治療時の“痛み”をコントロールできるのでしょうか?これにはまず、“痛み”の出る装置、または“痛み”の出やすい装置を装着しないこと。そして、次にそれでも出てしまった“痛み”に関しては、我慢するのではなく適切な処置を施すこと。

  矯正治療は決して耐え忍ぶ治療ではありません。「矯正器具」を選択し、「ペインコントロール」することこのことが“快適な矯正治療”へのプロローグとなるものと考えます。
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